転勤族の暮らしの知恵

転勤族主婦のブログ。暮らしのヒントや引っ越しのコツなどを綴っています。

祈りの灯火2018(盛岡城跡公園)で迎えた3月11日のこと

 

去年の秋、転勤が決まった時に

ふと思い浮かんだのは「3.11」のこと。

 

3月11日を岩手で迎える日が来るなんて、

7年前には想像もしていませんでした。

 

2018年の3月11日を

特別な気持ちで迎えるのだろうか?

私にできることは何なのだろうか?

皆、どんな表情をしているのだろうか?

 

近付くにつれ気持ちが落ち着かず、

何とも言えない不思議な感覚で

一日一日を過ごしていたのです。

 

祈りの灯火2018(盛岡城跡公園)

 

一昨日、岩手県盛岡市にある

盛岡城跡(もりおかじょうあと)公園で、

「祈りの灯火2018ーあなたに届けたいー」

という復興行事がありました。

祈りの灯火2018チラシ画像

公園に隣接する歴史文化館前の広場に、

盛岡市民が作ったものだけでなく

全国から送られてきたものも含め、

1万個ほどの手作りの灯籠が並べられ、

希望の光を放つのです。

 

2012年から開催されているのに

私がこの行事を知ったのは先週のこと。

 

もっと早く知っていれば

灯籠作りに参加したり、

会場で灯籠の準備や片付けなどの

ボランティア活動に参加できたのですが、

残念ながら今回は間に合いませんでした。

 

会場には釜石市や宮古市などからも

出店した復興屋台があったり、

中高生や地元で活躍するアーティストの

復興ステージもあるということなので、

空が暗くなり始めた頃、行ってみることに。

 

小雨の音と灯籠の光と口笛に包まれる異空間 

 

小雨がぱらつき始め、

コンビニで傘を買おうか迷いながら

公園に向かって歩いていると

遠くから聞こえてきたのが口笛。

 

ああ、これが噂の口笛おじさんか。

※地元で有名なパフォーマーらしい。

 

平井堅さんの大きな古時計に合わせ、

口笛おじさんが奏でる音は、

クリアで力強く天まで届きそうなのに

余韻がどこか儚げで切ないのです。

 

その音に導かれるように進むと、

横断歩道の向こう側には

淡い柔らかな光に包まれた空間が。

 

ふわりと浮かび上がっているかのような

異空間というか別世界というか、

不思議な感覚になる場所でした。

 

灯籠に刻まれた復興への願いと希望

 

並べられた灯籠一つ一つには、

復興への願いや希望、

大切な人への想いなどが

思い思いに刻まれていました。

 

灯りがともされた

丁寧に作られた灯籠からは、

息を吹き込まれたかのような

強いパワーを感じます。

 

たくさんの方々が灯籠の側に寄り添い

語り合っている姿を見かけましたが、

皆、柔らかい笑顔を浮かべているのが

とても印象的でしたよ。

 

自分が作った灯籠を見つけ、

記念写真を撮る親子連れも多かったです。

 

何もかもが美しく尊い光景で

幻想的な雰囲気でしたが、

カメラのシャッターを切ることは

不思議とできませんでした。

 

軽々しく写真に収めてはいけないような

気持ちにさせられたんですね。

 

およそ1万個の灯籠の光から

そのくらい強い力を感じました。

 

3.11限定。キャンドルだけで営業する老舗

 

雨足が強くなってきたので

屋台やマーケットには寄らずに

帰ることにしたのですが、

公園近くの老舗そば店の前を通ると、

気になる張り紙があったのです。

 

本日限定でキャンドルだけで営業している、

という旨が書かれていました。

わんこそば東家の絵馬の画像

わんこそばを100杯以上食べて夫がもらった絵馬

 わんこそばで有名な老舗、

「東屋(あずまや)」さんですね。

 

わんこそば以外にも

蕎麦や丼物などのメニューもあるので

立ち寄りたかったのですが、

時間が足りず今回は断念。

 

キャンドルの灯りだけがともされた

木のぬくもり感じる店内でいただく

お蕎麦は格別なんだろうな、きっと。

 

来年の今頃、まだ引っ越していなければ

3月11日の夜に訪れたいものです。

 

私にできることは何だろうか?

 

転勤で全国各地を渡り歩く生活は、

その土地に慣れた頃に引っ越すので、

何かと大変なことが多いです。

 

でも、それ以上に、

いろんな場所で貴重な経験ができる

機会に恵まれているのは、

幸せなことですよね。

 

昨年、岩手に引っ越して来たのも

きっと何かのご縁なのでしょう。

 

今までは募金だけの支援でしたが、

岩手にいるからこそできる活動が

きっとあるはず。

 

私にできることは何だろうか?

 

3月11日だけ意識するのではなく

日頃から情報収集し、

できることから始めるのが大事。

 

そう強く感じさせられた

祈りの灯火2018でした。